フリクリというアニメがある。
説明は省くけれど、頭スッカラカンにして見るタイプのアニメだ。フリクリ(fooly cooly)なんて名前の通り、なんとなく頭悪くてカッコイイ場面がずーっと続く。でも一度設定や世界観の考察を始めると終わらない。一粒で二度美味しい。絵を描く時はいつもこれをBGM代わりに流している。
エヴァブーム直後のガイナックスが作った1999年のアニメのためか、作画等要所要所にエヴァの匂いを感じられる。しかしアレと大きく違うのは、ちゃんと主人公の男の子が成長してくれる所だ。
「当たり前の事しか起こらない」と冒頭で呟いて背伸びして缶コーヒーなんて飲んでた小学生の男の子。子供っぽい事を嫌って大人であろうとしてた彼の周りには、こじらせたキャラが入り乱れる。恋人だった兄の面影を見て自分に絡んでくる女子高生、中身は子供のままだけれど誠実に大人であろうとしている入国管理官のおっさん、市長である父親がスキャンダルを起こし、両親が離婚しそうになってる中で我慢を貫こうとする同級生の女の子、そして自由気ままに欲しいものを追い続ける宇宙捜査官の女。そんな中で主人公は背伸びするのをやめて、子供のままであることを選ぶ。「当たり前の事しか起こらない」世界で素直に自分であろうと決める。なんとも身に積まされる話ですわ、、、
the pillowsが主題歌とBGMをやっているのとリッケン振り回してバトルする話というのを小耳に挟んでなんとなく円盤を買ったけど、まさかこんなにハマるとは思っとらんかった。モラトリアムに刺さるアニメ。どうぞ見てみてください。
カッコイイの怖さはバカじゃなきゃできんってこと
だーかーら、カッコイイ!